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「生産性尊重の価値観から人間尊重の価値観に」 |
ソーシャルワーカー 尹基
社会福祉法人 こころの家族理事長 |
私の夢は韓国社会事業大学設立だった。
1966年当時の社会事業大学設立趣意書と事業計画を改めて見て驚いた。
児童福祉、青少年福祉、障害者福祉、医療社会福祉、産業社会
福祉、農村地域開発など。半世紀前の計画には老人福祉学科はなかった。
なぜ25歳の青年だった私が大学作りを夢見たのか。
それは、東北アジアの人材育成を夢見たからだ。
韓国の多くの教育機関は宣教師が作り、韓国人が立派に経営している。
朝鮮戦争時には100以上のNGO 団体が孤児院、病院、教育、農村の人たちを助けた。
当時は日本も大変な時だったが、今でも変わりがないのは寂しい話である。
2040年、韓国も日本も超高齢社会になる。その対策は大きな課題で、
生産性尊重の価値観から人間尊重の価値観に変わるべきだ。
今、日本と韓国の関係は国交正常化以来最悪と言われているが、近いだけに、
民間交流は驚くほどに密接になっている。
セーフティネットの構築も視野に入れた日韓の未来志向のあり方について、検討がなされる時期ではないだろうか。
社会福祉法人こころの家族
尹基(Tauchi Motoi)
2021年1月1日
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