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「自由の魂」

ソーシャルワーカー 尹基
社会福祉法人 こころの家族理事長

 

 9月中旬、恩師の夫聖来(プ・ソンネ)博士危篤の知らせを受け神戸に走った。
 25年ほど前に、関西福祉大学の関係者から英語と日本語ができる教授をと頼まれて、米国ウエストバージニア州立大学・学部長をされた恩師をご紹介したことから、神戸に居を移された。
 先生は韓国中央神学校の第1期生で、私は10期生だ。
 弟子が大好きで、韓国から30人ほど来ても講義できる部屋が自宅にあった。
 机の上には1枚の写真があった。中央神学校の設立者はじめ韓国福祉の第一人者たちだ。お一人お一人のお名前を上げるとうれしそうな顔をされた。
 「尹基、あなたはこれからどこに行っても、あなたの周りをよりきれいにしてより良い住みやすい地域社会を作りなさい」授業中に私を名指しておっしゃった事が忘れられない。
 1989年、故郷の家竣工記念日韓市民会議では、「アメリカにおける少数民族の福祉政策」の講演も受けてくださった。
 その恩師が、ハングル語で何回も好きな海兵隊の歌を歌われる。
 米国、日本と祖国を愛し、異国暮らしの寂しさの中で、若い時にあの戦争から自由を守るために闘った誇りがそうさせるのか、自由の魂が叫んでいるような気がした。 先生、ありがとうございました。どうぞ安らかにお休みください。


 社会福祉法人こころの家族   尹基(Tauchi Motoi)

2020年11月06日 



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