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   福祉はこころ

ソーシャルワーカー 尹基
社会福祉法人 こころの家族理事長

 

 26歳で、幼児から高校生まで320人が生活する韓国木浦市の児童養護施設・共生園の園長に選ばれ、初仕事は、債権者会議であった。苦労もしたが、沢山の借金を解決したら、もっと広い世界にめぐり合えた。
 今思えば、負債があったから、福祉を専攻したものの未経験者の私が園長に就任できたと思う。

 最近、日本では社会福祉法人を大きく改革する法案がとおり、各法人はその対応に追われている。
 経営組織のあり方の見直し、事業運営の透明性の向上、地域における公益的な取り組みを実施する責任などである。
 そのために、評議員選定解任委員会を組織し、新たな評議員会と理事会が組織され、公益性の高い社会福祉事業を求めるのが狙いのようだ。
 世界的企業の会長を非営利組織の責任者に迎えたが、非営利組織にきて何もできなくなったという話しがある。

 社会福祉の現場にとって大切なのは、ご利用者の心をつかむこと。そして、使命感だと思う。
 安泰を図り、お互いに管理監督するシステムを目指して、頭で考えたのが、今回の改革である。
 しかし、これは、一定の役割を果たすことはできても、社会福祉事業の本質とは距離があるような気がする。

 私が、借金を抱えながら共生園を立て直したのは設立者の精神を称え、その精神を知らせたい使命感に燃えたからだった。
 どうすれば、ご利用者やご家族が喜ばれるか。
 そのためには、どんな心をいれたらいいかを考える毎日である。
 福祉は制度ではなく、心である。
 福祉は管理ではなく、使命感です。


2017年3月1日 



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