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     介護はリスクか?

ソーシャルワーカー 尹基
社会福祉法人 こころの家族理事長

   つい最近、気になる新聞記事を目にしました。 50 代前半の 人々の過半数が「介護リスクのある親」を抱えているという 調査です。
 調査の趣旨は「仕事と介護の両立という非常に大きな課題が潜在している」のだから、早めに介護に関する情報収集や健康状態のチェックなどの備えが必要だ、というもので、当然の指摘です。
 私が気になったのは、この内容ではなく、そうした事態を「介護リスク」と称していることです。
 善意で解釈すれば、早めに将来を考え、備えをしておかないと大変ですよ、という警告も込めて、あえてリスクというインパクトの強い言葉を使ったのだろう、とも推測できます。
 しかし、視点を変えれば、親の介護は、その人の人生にとって、リスクと呼ぶほどのマイナス要因である、との受け取め方が一般的であるということになります。
 お年寄りをお世話する私たちの世界にも「介護リスク」という用語はありますが、その指すところは、転倒や誤嚥・誤飲など介護過程で起こりうる事故を管理・防止し、お年寄りの安全をいかに守るか、つまり、リスクマネージメントです。
 現場の職員も、社会のリスク要因を低減する一助として、 お年寄りを介護するという意識で取り組んではいません。
 お年寄りの、それぞれの人生に敬意を払いつつ、最後まで 「その人らしい」生活が送れるようお手伝いしたい、との思いで、毎日、接しています。
 調査で言わんとすることは理解できますが、リスク意識だけで対処していると、将来、大変なリスクを負うことになるのではないでしょうか。

2014年5月1日

 










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